溶解した材料を鋳型に流す注湯工程

溶解した材料を鋳型に流す注湯工程

改善前・改善後の概要

冷却設備の新規導入により
生産工程の一部を省略

株式会社東海鋳造所とうかいちゅうぞうじょ

インバーター制御式集塵機

インバーター制御式集塵機

効率的だね!!

モノづくりを支える鋳物業界では省エネ活動が加速

 自動車、工作機械など幅広い分野で使われている鋳物。製造業を支える重要な素形材で、鋳物産業は愛知県でも盛んだ。ただ、金属材料の溶解などでエネルギーを多く消費する産業であり、その削減が重要課題となっている。そうした中、東海鋳造所(大口町)は生産設備の改善により、効果的な省エネを進めている。
 同社では受注品目の変更が進み、これに伴う製品の精度追及が熱処理に必要なエネルギー量の増加をもたらす要因となった。ラインを2基増設することとなったが、そこに工夫を加え、エネルギー量削減を図った。
 従来は鋳型に溶解した材料を流す注湯という作業を施し、材料を固めた後、鋳型から製品を取り出して空冷していた。その後、空冷による製品の組織の変化を調整するため、重油を使った熱処理工程が必要だった。
 そこで、この熱処理工程を省略するため、独自のアイデアを盛り込んだ冷却設備を増設したラインに新たに設置することにした。
 この設備は注湯の後、ラインのトンネルに入った鋳型の温度を非接触温度計で計測。計測値に基づき、冷却指示が出て水とエアーを噴射して冷却する。冷却時間、速度をプログラムで細かく設定し、製品に合わせた制御を行うことで、熱処理工程の省略ができる。同ラインは稼働したばかりだが、これまで使用していた重油が不要となるだけでなく、手間も省けるなど得られた効果は大きいという。
 また、鋳物の生産現場では、粉塵の処理が必要。集塵機を用いるが、常に稼働しているため、電力を多く消費する。この対策として、同社はインバーター制御式集塵機3台を導入。粉塵の量に合わせた細かい調整が可能となり、既設の集塵機に比べ、約20%の電力削減を達成した。
 同社はこれまで、社員教育、工場内設備の保全活動など地道な省エネを進めてきた。それぞれの取組で成果を上げてきたものの、さらに大幅なエネルギー削減を実現するには、従来の取組に加えて、効果的な設備導入も必要とし、実施した。

増設した製品冷却設備のライン

増設した製品冷却設備のライン

鋳造部 部長 野村忠志さん

鋳造部 部長 野村忠志さん

 鋳物は電力多消費型の産業。今後、電気料金の値上げもあるため、業界全体で同社のような省エネへの取組が加速することが期待される。

PROFILE

株式会社東海鋳造所
〒480-0137 愛知県丹羽郡大口町大屋敷三丁目148番地
http://tokai-cast.jp
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