線材製品の圧延ライン

線材製品の圧延ライン

改善後の概要

空気比の適正化による燃焼調整
エネルギー損失を防止し、効率を最大限に

大同特殊鋼株式会社だいどうとくしゅこう

空気比を適正に燃焼調整した熱処理炉

空気比を適正に燃焼調整した熱処理炉

徹底してるね〜

必要な熱をコントロール、そして歩留り向上へ

 大同特殊鋼では、特殊鋼を製造する際に多くのエネルギーを消費するため、省エネ型設備の新規導入はもちろんのこと、設備の運用改善も徹底して行っている。
 同社の星崎工場(名古屋市南区)は、知多工場(東海市)で作られた半製品に圧延、熱処理などを施して製品にしており、エネルギー使用量が多くなるため、燃焼調整により無駄を省いている。
 燃焼調整とは燃料の燃焼に必要な空気のバランス(空気比)を適正にする作業。燃料を完全燃焼させる必要最低限の空気量で実際に供給されている空気量を割った値が空気比。空気比が1より小さいと空気量が不足して、不完全燃焼となり、また、逆に空気比が1より大きいと過剰供給された空気も加熱することになり、いずれの場合も燃料の持つエネルギーを有効に使えない。
 このため、空気比を1以上に保った上で、できるだけ小さくすることがエネルギー損失を防止し、燃焼効率を最大限にするポイントだ。
 空気の量が多いと、燃料燃焼後の排気ガスも増えるため、星崎工場では排気ガス中の酸素濃度を測って燃料の損失を定量化するなどデータを蓄積。また、思わぬところから外気を吸い込んでいないかなどの設備のチェックも徹底した。
 こうした取組をもとに、排気ガス中の酸素濃度が1~4%(空気比1.05~1.25)の範囲になるよう調整した。その結果、エネルギー使用量は9%の削減となった。このほか、燃焼設備の能力を十分に発揮させるよう、バーナーや弁などの修理、整備を日常的に行い、省エネとともにトラブルの防止にもつなげている。
 熱処理炉で使用する雰囲気ガスの生成装置も平成24年に新型を導入。ガス生成量を需要に合わせて自動調整するターンダウン制御などを駆使し、燃料コストは旧型に比べ45%減と大幅な省エネ効果を得た。  

雰囲気ガス生成装置

雰囲気ガス生成装置

ガス生成量を自動調整する機能などを追加し、大幅な省エネを達成

ガス生成量を自動調整する機能などを追加し、
大幅な省エネを達成

 同工場ではまた、熱間圧延した材料に残った熱の有効活用も進めており、圧延後の熱を使えるように、材料を熱処理工程に直結させるラインを導入している。常温からの再加熱に比べて少ない燃料を足すだけで済み、発生するサビの厚さも薄くなり、歩留りも向上した。同社では企業体質強化に向けて、歩留り向上にもつながる省エネをさらに推し進めていく。

PROFILE

大同特殊鋼株式会社 星崎工場
〒457-8545 愛知県名古屋市南区大同町2丁目30番地
http://www.daido.co.jp
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